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マロンの日常

赤髪の白雪姫、君に届けこよなく愛する管理人のブログです。二次小説やねたばれ、イラストを扱っています。 気ままにゆったりの更新です。はじめましてな方はMENUよりどうぞ♪一緒に楽しんでいただけるとうれしいです!

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君に届け 二次小説(Snow White Princess)1

えーっと、かなり長いお話になってしまっていたので、ひとつにまとめてみました!
・・・時間軸、というか日付の変わり目がわからなすぎる・・・!!ふわああ!!
・・・っってな感じになっております。


私の持つ紙に大きく書かれた「あたり」の文字。
「おっ 爽子あたり?! すっげーーー!!主役じゃん!!」



           主・・・・・・役・・・っ!!?



私たちの通う北幌高校には、毎年10月の後半に文化教養行事があります。
2年D組は劇をすることになったのだけれど・・・



           ・・・・・・・・・・え・・・



「えええええええええええ~~~!!?」
「お~マジじゃん。爽子、白雪姫よ。」
あやねちゃんが私の肩をポンと叩いてはげましてくれる。
「わっ・・・私なんかが・・・しゅ、主役なんてっ・・・!!」
しかも白雪姫なんて・・・
「くじで決まったんだからしょうがないじゃん。みんなやりたくなかったんだしさ~」
そういう意味ではみんなの役に立てるのかな・・・でもっ・・・!



「すっげーー黒沼、主役?」



ーー・・・風早くん!



「えっ!?まじ!?貞子が主役!?」
「ほんとに?」
風早くんの声にひとが集まってくる。ざわめきたつみんな。やっぱり私が主役じゃまずいかな!?
「いいじゃん!!貞子主役!!」
                      !!!
「おもしろいよね。」
「一味違う白雪姫になりそう!」
みんながわーっと声をあげた。
「・・・だってさ。がんばんなよ?爽。」
う、うれしい・・・!!
みんなが私のこと、認めてくれて



・・・うれしい



1年前には考えられなかった。



・・・これもぜんぶぜんぶ、あやねちゃんの、ちづちゃんの、・・・風早くんの、おかげ。



風早くんの・・・



「爽子の相手役ってだれ?」
あ・・・そういえば。ちづちゃんの一言で大切なことを思い出した。



                 王子、役・・・・

ちづちゃんの言葉に、はっと我に帰るみんな。
「あー・・忘れてた。」
「誰だ?王子役?」
「さすがに王子役はなあ・・・」



               ざわざわざわざわ・・・・



あ・・・あれ?本当に誰なんだろう・・・もしや私とやるのが嫌で言いだせないとか・・・!?



「あ 俺だ」



               ・・・・・・・!? 真田君!?



「りゅ、龍???」
「ちょっ龍アンタ!くじも開いてなかったの!?」
真田君はむくりと机から顔をあげて
「大道具あたりだと・・・思って・・・たから・・・。」
と言いながらあくびをした。
安眠を妨害してしまったかな?
「みなきゃわかんないじゃん!」
「龍らしいけどね・・・」
そんな話を横目に、みんなはさっきよりもざわつく。
「龍と貞子の白雪姫・・・」



              どよどよどよどよ・・・・



「考えつかねー・・・」
「でもそれがおもしろい・・・」
「でも2人でできるの?」



わ、わ   どうすれば!?期待にこたえたいけれど・・・・!!!



:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+



黒沼と龍が主役……


……俺って本当に独占欲強いんだな。


こんなのくじで決まったことなのに。…いやだって思ってる。


俺が主役だったらな、って思ってる。


つくづく子供だな、俺…


「俺、できない。」




                                 えっ?




「できない?」


何で?




「わ、私がいやなら…「そーじゃない。」


龍は黒沼をさえぎって


「試合。」


と続けた。あー…


「秋の大会あるって言ってたもんな。」


「うん。」


龍はこっくりうなずいて肯定。


「そ、そうなんだ…!すごい!」


「一年だから補欠、だけど…。」


黒沼は目を輝かせて龍の話に聞き入っている。


                      むーっ………




「え?龍できねーの?」


「しょうがないな〜誰か他にやるひと!」


                         !!!


「俺やる!」


教室中に響く大声で俺はそういった。


後から聞こえてきた矢野と吉田の笑いは、見ないふりをして。




:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+


「俺やる!」
ガタンと机の揺れる音。身を乗り出して風早くんはそう言った。



・・・う・・・うれしいなあ・・・!風早くんと一緒だなんて!!



あ・・・風早くんがこっちを・・・
!!!目っ目があった!!・・・//どうしよう・・・。



風早くんをすきだって気付いてから、風早くんのこと、前よりもっともっと意識してる。



・・・少し、困るぐらい。



    すきが、つのって つのって



             大きくなっていくのを、感じてる・・・・・・



★゜・。。・゜゜・。。・゜☆゜・。。・゜゜・。。・゜



「ハイっ、台本。」
あやねちゃんは私の机の上にどさっと紙の束を落とした。
「すっすごい!もう出来上がったの?」
「まあね。」
「私らにかかればこんなもんよお!」
あやねちゃんとちづちゃんはくじで決まった役以外にも立候補して、台本係をすることになったんだもんね。2人ともすごいなあ・・・私は自分のことだけでもあっぷあっぷなのに・・・
「まあ見てみな爽子!おもしろおかしくしてあるから!」
「う、うん!!!じ、じゃあ見せてもらうね・・・」
一番上の紙には、ちづちゃんの文字で大きく『貞子姫 2-D』と書かれていた。
どんな話なんだろう・・・少しアレンジするって言っていたけれど・・・



『2-D貞子姫』



「昔昔あるところに、白雪姫と言う王女がいました。真っ白な肌になぞらえて白雪と名付けられました。とてもとてもかわいく純粋な娘でしたが、貞子風にのばされた艶やかな黒髪のせいで、国民からは「貞子姫」と呼ばれていました。
そんなある日、白雪姫はひとりで桜を見に山に出かけていました。
白雪はそこで出会った男にうっかりかわいい笑顔を見せてしまったので、その男に惚れられてしまいました。
その男はなんと、継母が手中におさめようとしていた隣国の王子だったのです。怒った継母は白雪を殺そうとしました。白雪はあわてて森へと逃げました。
そこで出会った小人たちとしあわせに暮らした白雪でしたが、継母の毒りんごを食べて倒れてしまいます。悲しむ小人たち。
そこへ狙っていたかのように颯爽と現れた王子は、無事白雪を魔法から解き放ったのでした。」



お、おおお~~~!!すっすごい!!
多少の脚色を加えつつ、ここまで完成度をあげるなんて!!



それにしても、この桜の木の下の出会いってなんだか・・・



「黒沼!」



どきーーーっっ!!



「かかか、風早くん!」
「何見てんの?あ!もう台本できたんだ!見せて?」
「はいっどうぞ!!」
風早くんは私から台本を受けとって
「さんきゅっ」
って笑った。



ー・・・そういえば、久しぶりだな・・・



風早くんの、笑ー・・・「!!!///」



               ガタタッッ



「!?大丈夫!?風早くん!?」
「いや、大丈夫、だけど・・・この出会いのシーンって・・・」
風早くんはそれ以上言葉を続けずに、あやねちゃんたちのほうを見た。
そこにはなぜか、爆笑している2人。・・・楽しそう・・・



『出会いのシーン』



・・・ううん。きっと、覚えてないよね。



★゜・。。・゜゜・。。・゜☆゜・。。・゜゜・。。・゜



「じ・・・じゃあこの場面練習してみよっか!」
「う、うん!」
えーっと・・・風早くんと初めて出会うシーンは、桜の木の下・・・私は花を見て微笑む。



「はいカーット!」
?!演技を見てくれているあやねちゃん監督から声が飛ぶ。
「爽子、笑顔怖すぎ!もうちょっと柔らかく!」



    柔らかく・・・!?む、難しい!!!



★゜・。。・゜゜・。。・゜☆゜・。。・゜゜・。。・゜



「かーっと!!!」
本日何度めかのあやねちゃんの言葉が飛んだ。
「もっと!!こう・・・明るく!!」
「はっハイ監督!!」
「監督・・・?」
ど、どうしよう・・・練習の時点でみんなに迷惑を・・・!!
「良い笑顔」を意識してみるけれど、なかなかうまくいかない・・・難しいなあ・・・
「ご、ごめんね風早くんの登場シーンまで行けなくて・・・」
「いーっていーって大丈夫!まだまだ時間はあるんだからさ!」
「うん・・・ありがとう・・・」



・・・やっぱり、風早くんは優しいな・・・でも!!迷惑はかけられない!!

「--・・・似てるよね、あの時と。」
「え?」
「入学式、笑ってたじゃん、黒沼。」
「--・・・!!」



覚えててー・・・くれたーー・・・・



出会った時のことなんて、覚えてないと思ってた。



           ・・・うれしい・・・・・・



「笑ってた、ときのこと思いだしたら笑えるかも!」



ー・・・はっ!助言!



「うん!やってみるね!」





             --・・・あのときの、ことー・・・・



 



いつも謝られてばかりの私に、笑って「ありがとー」って言ってくれた。

・・・うれしかったなあ・・・・・・





「・・・―――!!///」



「いいじゃん!その調子!!爽子!」
「王子様、惚れるわ!そりゃ!」

        せ・・・・・・成功!?かな!?



風早くんの助言のおかげだ・・・



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           う  わ・・・



黒沼が笑った。あのときの笑顔を、そっくりそのまま写し取ったみたいに。

あのとき、あの瞬間



たしかに俺は
黒沼のこと、すきになってたんだな・・・・・・



★゜・。。・゜゜・。。・゜☆゜・。。・゜゜・。。・゜



『はいっアンタ用の台本!ちゃんと覚えなさいよ!』

帰り際、矢野から渡された台本は、手書きの文字を印刷したものをホッチキスでとめただけ。
やぶらないように気をつけねーと・・・
俺は自分の机の上に台本を開いてみる。
「わ・・・やっぱ黒沼のセリフ多いな・・・」
1ページに2,3行は白雪姫のセリフがある。・・・主人公、だもんな。・・・



「・・・・・・!?」



                ガターンッ



俺は自分の椅子をひっくり返す。
「しょーた?どうしたの?」
弟のとたが、俺の部屋をのぞきこんで不思議そうに見まわした。
「へーき!へーき!ごめんな。」
「ふーん?まあ いっか!あとでゲームしてくれよ!」
「いーよ!宿題終わったらな!」
とたはえーっと文句を言いながらリビングへ降りて行った。



・・・・・・なんだこのセリフ・・・




『白雪は渡さない』



『・・・白雪は、私が妃に望む娘です』



『すきだよ』



あっ・・・あいつら・・・絶対楽しんでるだろ!!



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「あれ?黒沼何してんの?」
「風早くん・・・」
劇の本番まであと18日。みんなも気合いが入り、学校も活気があふれてきました。
「衣装の寸法を・・・」
「へー!本格的だね!」
「なに言ってんの風早。あんたもやるのよ。」
私の衣装のデザインを考えてくれたあやねちゃんが、指摘した。指摘しつつも私の寸法をきちんと測ってくれていて、衣装係の子たちにてきぱきと指示を出している。
さすがあやねちゃん・・・!
「王子の衣装とか・・・恥っずかしいな~てか俺、絶対似合わない!」
風早くんはきっと本物の王子様も負けてしまうぐらいの笑顔で笑った。
「ううん・・・絶対似合うよ!」

だって風早くんは・・・明るくて優しくて、それでいて強く意思を持ってて・・・本当に・・・



「王子様みたい・・・・・・」



「・・・それは・・・・・・・」
私のつぶやきに、風早君の言葉が聞こえた。ー・・・気がした。
「え?」
「いや・・・なんでもないよ・・・」



? 気のせいかな・・・?



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「王子様みたい」



黒沼が俺を見て言った。うれしい、けど・・・



黒沼の中で、俺はまだ美化されてんのかな・・・・・・



今年の夏 俺は黒沼に気持ちを伝えたつもりだったんだけど・・・
俺の期待していた展開とは少し・・・いやだいぶ違ってて、すっげー恥ずかしかった・・・



・・・あの時はまだ「尊敬」とか「憧れ」でもいっか、って思ってたけど・・・
今は・・・・・・



「・・・俺は・・・黒沼が思ってるようなすごいやつじゃないよ・・・」



黒沼に、俺のこと恋愛対象として見てほしいんだ・・・



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「じゃあ 合わせてみよっか!」
「・・・うん!」

2人だけの、教室。夕日に照らされて風早くんの顔がオレンジがかっている。

「俺の名は・・・君の名は・・・・・・?」
「・・・白雪・・・」



わぁ・・・すっごく真剣な顔・・・普段はあんまり見ることがないから・・・どきどきするなあ・・・。



「黒沼?」
はっ しゃきーん!!
「ご、ごめんね!」
「いや いんだけど・・・どうかした?」
「ううん!」
まっまさか風早くんに見とれていたとはいえない!!//・・・集中しなければ!!//



「じゃ、続きから・・・・・・ 
             白雪・・・・・・?良い名だ。」



          どき・・・・・・



違うのに。
私じゃないのに。

「そんな・・・ほめられるほどの名ではありません・・・」
「・・・・・・・」

・・・あれ?次風早くんのセリフじゃ・・・



「そんなことない。」
                      え?

風早くんと目が合う。真剣な、瞳。



「そんなことないよ・・・。」

これは、台本にはないセリフ・・・

風が、カーテンを揺らす。どこか遠くに聞こえる、部活をしている人たちの声。
風早くんの目が、私を見つめる。まっすぐ。



「かぜ・・・ガラーーーッ「爽子ーーーー!!」
「!!?///」
「ち、ちづちゃん!?」
も、もう帰ったんじゃ・・・
「まだ練習してたの?えっらいなー!」
ちづちゃんががばっと抱きしめてくれる。
「ちづちゃんはどうしたの・・・?///」
「補習だよ!」
ちづちゃんはうわーんと叫ぶ。
「私のノート・・・役に立てなくて・・・」
「いや!黒沼のせいじゃないから!」
風早くんは笑いながらちづちゃんをなだめる。





  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・き、きんちょうした!!!



今のは緊張したっっっ!!//



へん、だな・・・・・



「爽子」って名前のことを言われたみたい・・・
そんなこと、ないのにね・・・・・・



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「このごろよくいらっしゃいますね。・・・王子様も桜がすきなんですか?」
「いや、俺が、すきなのは・・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・「「言えよ オイ!!」」
自称演技監督の、矢野と吉田から声が飛んだ。
「そこは『俺がすきなのは君だよ、白雪』でしょ!!」
「いつもの爽やかさはどうした!」
「しらねーよ!そんなの!!///」
言えるかっ!!
演技でも黒沼に『すき』だなんて・・・
「もー・・・しょうがないわねえ。王子役交代する?」
「いや いいから!」
黒沼は俺と矢野たちを交互に見比べておろおろする。
「・・・まあ だいたいのセリフはうまく言えるようになったから、次は動きを入れてみましょ。」じゃあまずtake3から!」
「えっ?動き?」
そういえば台本に動きって書いてあったけ・・・
「もしかしてあんた覚えてないの?」
吉田が俺の核心を突く。
「わり・・・セリフだけだと思って。」
「なわけないでしょ!・・・まあいいわ。今回は特別に指導してあげるわよ。」
「サンキュ・・・」
俺はおろおろし続けていた黒沼に、
「ごめん、迷惑かけて。」
と謝ったんだけど、
「迷惑なんてそんなっ!!」
ってもっとおろおろさせてしまった。



★゜・。。・゜゜・。。・゜☆゜・。。・゜゜・。。・゜



「んじゃ爽子は覚えてる通りの動きをしてね。風早は・・・・・」
あやねちゃんは風早くんに耳打ちする。とたん、真っ赤になる風早くん。どうしたんだろう・・・?
台本には、自分以外の人の動きは書かれてないからなあ・・・
風早くんの動きがわかればアドリブしたりして少しでも役に立てたかもしれないのだけれど・・・!
「じゃあ、はいっ!・・・アクション!」
はっ!い、今は自分のことをしないと・・・



えーっと、桜を見て微笑む・・・



ここは、あのときの場所



・・・ううん、少し違うな・・・・・・



あの時声をかけたのは、私。



                    今は――ー・・・



「白雪」



振り向くのは、私。



「王子、様――ー・・・」



・・・しあわせ、だなあ。
こうやって行事をみんなと一緒に取り組めて
友達ができて



「このごろよくいらっしゃいますね。・・・王子様も桜が好きなんですか?」



      ―――・・・すきなひとが、できた。



世界が、変わったの。
あの春から世界が。
風早くんの、おかげで――ー・・・





「いや・・・俺がすきなのは・・・・」



ぐいっ



                        !?



「君だよ、白雪。」



体が、風早くんのほうへ引っ張られる。



えっ?え?え?



耳元で響く、風早くんの、声。



「すきだ 白雪・・・」



ドクンッ・・・



あ・・・だめだ・・・



どきん どきん どきん



今、顔あげられない!



どきどきどきどき
今、きっと顔真っ赤だ・・・!



「・・・白雪?」

・・・ど、どうしよう・・・うまくセリフが言えないよ・・・



心臓が、破裂する、かも



ヒソッ
「黒沼?セリフ忘れた?」
「あ・・・えっと・・・」
~~///っ



「私・・・も・・・



          だいすきです・・・王子様・・・・・・」



「ーーー・・・///!!!」



―ー今のは、きっと白雪のセリフじゃない。



私の、風早くんに対する気持ち



・・・だいすきの・・・・・・



* * * * * * * * * * * * *

「――・・・私、も・・・だいすきです 王子様・・・」



そう言って黒沼があげた顔は赤くって。きっと物語に出てくる林檎よりも赤いと思えるぐらいに。



・・・うぬぼれてるかな?



その言葉は、俺に向けられている気がした。



無意識に黒沼に手を伸ばす。

「黒・・・「2人きりの世界になってるとこ悪いんだけど、演技中よ、今。」



                     !!///



「なーにウブコントやってんだ!」
吉田は爽子はお前にはやらん!と言いながら黒沼を自分のほうへと抱き寄せる。
「あんたらそんなんで本番知らないわよ。」
「わ、わかってるよ!」
「どーだか・・・」
ぐっとつまった俺に、矢野は一瞥をくれてから、今日はこれぐらいにしましょ、と1-Dに解散を告げた。
みんははそれぞれの持ち場をせわしなく片づけ始める。



・・・あぶなかった。



もしもあのとき矢野たちのじゃまが入らなかったら・・・



『――・・・私、も・・・だいすきです 王子様・・・』



   あ~~///



我慢、できんのかな、俺・・・



* * * * * * * * * * *

「あーっ いいかんじじゃん!」
「ほ・・・ほんとう?」
あやねちゃんカントクは持っていた台本を丸めて
「最初に比べちゃずいぶんましだわ。」
ってほめてくれた。
相変わらず私の心臓はずんどこ鳴りっぱなしなのだけれど、演技はだいぶん上手にできるようになってきました。
「じゃあそろそろメインシーンの練習しようか。」
「・・・メインシーン?まだ練習してないところあったっけ?」
風早くんは台本をめくりながら首をかしげる。
たしかにこれで台本のシーンは全部、のはず・・・
「あ~ごめんごめん。実はその台本未完成なのよ。ほれ これはさんで。」
あやねちゃんは鞄の中から紙を出して配ってくれた。

・・・・・・え



こっ・・・これって・・・!///



「白雪姫つったらあれでしょ。」



ちづちゃんとあやねちゃんは声を合わせて、





「「キスシーン!!」」



・・・・・・ええええええええっ///!?



きききっ・・・・キッス!?



「・・・や、フリ!フリだから黒沼!///」
「う うん!//そ・・そうだよね!!フリで白雪姫なので!」



ふっ・・・フリだとわかっていても恥ずかしい・・・!///



「まあ爽子は目をつぶって寝とくだけでいいから。王子はその台本通りに動く!ハイ!」
あやねちゃんはちづちゃんに合図を出して机をつなげて、ベッドみたくする。
幸い1-Dのみんなは買い出しに行っているから注目はされないのだけれど・・・あわわわ・・・
「ほら 爽子。」

スー・・・ハー・・・そう・・・私が恥ずかしがって迷惑をかけるわけには・・・!



「失礼します・・・。」
机でできた即興ベッドに寝転がる。か・・・固い。
隙間があいてるし、落ちないように気をつけなくては・・・

「はいっ じゃー始めるよ。3・・・2・・・1・・・・・・アクション!」



はっ・・・始まった~~~!!!///




           

『・・・白雪 あの林檎を食べてしまったのか・・・』



             コツ コツ コツ コツ・・・・・・



風早くんの足音が近づいてくる!!わっ!わあああ///



『白雪・・・・・・』



風早くんが近づいてくるのがわかって



髪がかかって



風早くんのあったかい手が、私の頬に触れて





息、が――――・・・





「かっぜはや――!ただいま――!」



                  !!!?///



「じょ・・・ジョー!!?/// うわっ・・・」



                  ズルッ・・・



城ノ内くんの突然の乱入に、風早くんが驚いてバランスをくずす。



                 「「!?」」



              え――――――・・・



                 「「!!」」



・・・・・・・・・・・えっと、今、なにが・・・
え――っと・・・



1、城ノ内くんが部屋に入ってくる



2、私たち、驚く



3驚いた風早くん、手をすべらせる



すべって、すべって・・・・・・・



「・・・えっ!?風早と貞子、ちゅ――したっ!?」



              ・・・・・・・え





ええええええ~~~~~////!!!!????




* * * * * * * * * *

10月 ○日 火曜日 天気・晴れ

今日も放課後に残って劇の準備をしました。
ちづちゃんとあやねちゃんの衣装、小人と継母は2人にとっても似合っていました。私のはまだみたい。
劇の練習は・・・

           ・・・・・・・・・・・・・・・・
かっ書けない!書けないよ・・・!
じ、事故で・・・

風早くんとキ・・・キスしてしまった!!なんて!!///

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *  * 

しーん・・・

教室は静まり返っていて、あやねちゃんもちづちゃんも城ノ内くんも、たぶん状況が呑み込めてなかったと思う。
ただ私は気付いてしまって。
意識したとたん、顔が急に熱くなっていくのがわかった。

「えっ!?まじなの!?」

最初に沈黙を破ったのは城ノ内くん。

「まじで貞子と風早チューしたの!?」

                     か~~~~っっっっっ///

ひょーーーーーーーーーーーーっ///!!!!!

「や、してない!してないよね風早!」
??えっ?あやねちゃんみてなかったのかな?

「え・・・あ、うん。」
あれっ!?風早くんも気付いてない!?もしかして私の勘違いでは・・・・・!

* * * * * * * * * * *

・・・結局、うやむやになってしまったけれど・・・

パタン

私は日記を閉じて電気を消した。そのまま布団にもぐりこむ。
・・・冷たくて、気持ちいいな・・・

『いやだった?』

いや・・・?

ううん、いやじゃ、ない。
いやじゃ、なかった・・・。

むしろ・・・
「・・・・・・・」

風早くんに触れた場所が、熱い。

――――・・・明日、どうやって接すればいいのかな・・・?

普通に できる かな・・・

* * * * * * * * * * * *

携帯に文字を打っては消して、消しては打つ。

カチ カチ

『黒沼 今日はごめ』

・・・しつこく謝っても思いださせるし、悪い・・・かな。気にしてないって言ってたけど・・・

それはそれで若干へこむところはあるけど。

『いやだった?』
あのとき、自然に口からこぼれた。多分、いやって言われてたら立ち直れなかったけど・・・
俺は、期待してた。
いやじゃなかったって。
あわよくば、俺と同じことを思っててほしかったんだ。
「はあ・・・」
携帯のディスプレイに映された時刻は11時前。
黒沼は・・・もう、寝てるよな・・・ ・・・・・・ ・・・・・・・

「あ~~~///」

・・・明日、どんな顔して会えばいーんだろ・・・

倒れこんだベッドは、ひんやりしていて気持ちよかった。

――――できるだけ、普通、に・・・

* * * * * * * * * *

あ・・・風早くんだ・・・!
「お、おはよ黒沼///」
「おっおはよう!!」

ギクシャクギク

ふ、普通に!普通に!
「風早ー!おはよー!!」
「あっジョー。」
風早くんがぱっと視線を城ノ内くんに移す。
「じゃあ・・・」
「う・・・うん・・・」
・・・行っちゃった。

・・・やっぱり、普通に、なんて無理、だな・・・

風早くんの顔を見たら、
声を、聞いたら

思い出して、意識してしまう・・・

*********************

「あの~ちづちゃん、あやねちゃん。私今日は衣装の手伝いさせてもらってもいいかな・・・?」
「いいけど・・・どうした急に?」
「ええっと・・・」
「ちぃーず!察しなさいよ!」
あやねちゃんがちづちゃんをどんと小突く。
「・・・ああ風早ね!」

どきーーーっ

「声でかい!声が!」
「ご、ごめんごめん。」
幸いみんなは作業に夢中で聞こえてないみたいだった。

・・・こんなことをしていても、なんの解決にもならないことはわかっているのだけれど・・・

あとがき
・・・長い。
これは読む気がうせますね!!ここまで読んで下さった方、ありがとうございます!

今日は君届のアニメを一話から見直しています。
やっとバレンタインまできたw
今日中にみたいな。無理かな。

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| 君届小説 長編 | 2012-08-20 | comments:0 | EDIT | TOP↑

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