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マロンの日常

赤髪の白雪姫、君に届けこよなく愛する管理人のブログです。二次小説やねたばれ、イラストを扱っています。 気ままにゆったりの更新です。はじめましてな方はMENUよりどうぞ♪一緒に楽しんでいただけるとうれしいです!

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君に届け 二次小説(夏の約束)

全然更新できなくてすみません――――!!ヒョエエエエ
本日はお約束していました龍ちづですすみません
野球に詳しくないマロンが書いたためきっと間違いありまくりですすみません
いつものクオリティすみません

よければお願いしますすみません


「千鶴」

ピタッ

おにぎりを口に運ぶ手を止めて、声のした方に視線を向ける。
声の主は、あたしの親友の彼氏らと食堂から帰ってきたところみたいだった。

「なっ、何・・・!?」
「………」

龍は眠そうな目をさらに細めるだけで何も言わない。
くそ、なんなんだよ。
じーっ、と、音がするぐらいこっちを見てる。気がする。

「……」

私が恨めしそうな目で見つめても、龍はさっきと変わらない。
おーいと顔の前で手を振っても、ばんばん机を叩いてみても。

・・・なんでなんも言わないのさ!

それともあたしを呼んだのがげんちょーだったの?!そしたらどうしてこっち見てんの?!
それともあたしのじいしきかじょー・・・

「ちづ」

やのちんの声にはっと我に返る。
「えっ!?何やのちん!」
「龍戻った。」

は?


爽子が指差すほうを見ると、確かに龍が自分の席に座って安眠を始めようとするところだった。

な、なんだったんだよ・・・

なんか肩の力が抜けて、はあ、と思わず息がおなかから出ていく。


今のは龍が変だったのかな。
それともあたしが変なのかな。

なんかそんなこともわかんなくなってきた。

今まで龍がどんなでも笑い飛ばしてたし
それこそ龍がどんだけこっち見てようと気にならなかった。


でも今は、なんか。


「ち、ちづちゃんちづちゃん」
「ん?」
「こぼれてるから!」
やのちんが「あちゃー」と言って私がぼろぼろ落としてしまったたまごの欠片を拾ってくれた。
「わっ!ごめんごめんやのちん。」
「まったく・・・。まあこれでもまだましね。一時は見るに堪えないこぼしっぷりだったから」
「あやねちゃん、ちづちゃんのお弁当の周りに新聞紙ひいてたもんね・・・」
「えっ!なにそれ!?そんなことあったの?」
やのちんは「気づいてなかったんかい・・・」とあきれ顔を作る。
「まーね。でも今はティッシュで十分よ。このごろは一応ちゃんとしてるから」
「一応・・・ですね。」

やのちんに合わせて爽子がこくりとうなずく。

うんまあたしかに

この間までと比べたらずいぶん大丈夫なんだ。
ぐるぐるして、なんか無償にいらいらして、わけわかんなくて。
もーそんなんじゃないんだけど。


今は……


* * * * * * * *

「龍ちゃんきてるわよ――――!」

へ、

その声に反応してベッドを降りる前に部屋のドアが開いた。

「……カルビー本まぐろ味」
ドアの隙間から顔をのぞかせた龍は、私の持っていた袋を見ていきなりそんなことを言う。
ジョギングがえりにそのまま来たんだろうジャージに帽子のいつものかっこ。
「ちょ!いきなり開けんな!着替えてたらどうすんだよ!」
「・・・前もやったなこの会話。」
たしかに前もした。
でもなんか違う。
だってあのときは別に着替えててもほんとに平気だったし。
今はもしそんな状況になったら龍を張り倒してるかもしんない。

「何!?こっち来るんなんてめずらしいね!」

思わず勢いづいてしまう声を隠すために、ポテチを口に運ぶ。
だけどそんな私にお構いなく龍はどかっとベッドに寝そべっていた私の横に座った。

「「・・・・・・・・・・」」

な、なに・・・

さっきも言った言葉を頭の中で繰り返す。

なんだかいよーに龍との距離が近い。
私がちょっと身をよじったら、龍がこっちを見たら、簡単に触れてしまう。
いやこんな距離気にするもんじゃないんだけど。はずなんだけど。


「千鶴」
「うわあああああ!??」

龍は私の思ってた通り振り向いて、あんのじょー私の手に龍の腕があたった。思わずびくりと飛び上がってしまう。
「なんだよ・・・」
いぶかしげな龍に「ううん」と勢いよく首を振る。
「じゃなくて!龍!なんかあんでしょ!」

思いっきり急な話題転換だったけど、龍はぴったりと動きを止めた。
そしてまた動かなくなる。
「・・・・・・・・・・・・・」
・・・こういうときは、眠いか、しんどいか、考え込んでるか・・・

「おーい?」
龍の目の前で手をひらひらさせること数秒、やっと動き出した龍はなにやらポケットを探り始めた。
なんだ?


「ん」


ずいっと目の前に手を差し出されて、思わず身を引く。
突然のことで一瞬何かと思ったけど・・・

「封筒?」
「ん」

龍は相変わらずそれを持ったまま手を私のほうへ近づける。

「くれんの?」
私がそう聞くと、龍は眉根を少し寄せて口を開いた。

「千鶴・・・明日何の日か覚えてる?」
「明日?世界一うまいラーメン特集あるよね!」
たくさんラーメン店出てくんのにぜんぶ一番ってゆーんだから変だよなー。まあ一番はおっちゃんのラーメンだけどさ!
あたしがそう付け加えても、龍は表情を変えない。

「あれ?違った?」

私の言葉に龍ははあとため息をついた。
なんだよ

「・・・誕生日」


・・・・・・・・・・・・・・・あ


「あ――――――――!!!」
「ほんとに忘れてたのかよ・・・」

龍はあきれ顔でこっちに向き直る。

そ、そうだった・・・
明日あたしの誕生日じゃん!!

「じゃあこれ誕生日プレゼント?!」
「おう」
「あけていい!?」

聞く前からもう手かけてんだけど。
でもそこで少しひっかかる。

「あれ?でも明日でよくない??」
「明日は試合がある。」
「あ――・・・」

なるほど

「それに明日だと間に合わない。」
「間に合わない?」
私の聞き返しには答えずに、龍は帽子を目深にかぶってしまった。
これも龍のクセ。

こういうときは、だいたい・・・


「・・・チケット??」
「・・・おう」

龍は顔をあげずにそっけなく答える。
私はそんな龍に構わずチケットを封筒から取り出した。

「野球・・・って えっ!?日付明日なんだけど?!」
「ああ。明日だからな。」
「もしかして・・・龍出んの?」

場所は近くにあるプロも使う野球のドームだった。

「この地域の強豪とやる。去年甲子園行ったとこ。」
そういわれて思い当たる学校があった。
そうだ、去年はあそこと当たって夏の大会行けなかったんだよな・・・

「行くから」

「へっ」

まるであたしの思考回路を読んだみたいな龍の言葉に思わずびくっとする。
そんなあたしから封筒を取って逆さに向けた。

「・・・ん?」

そしてポトッと落ちて来たものが、シーツの上にこぼれて光った。

「こっちはおまけだけど・・・」

龍がそれを拾い上げてあたしの手を取る。
あたしは思わず反射的に手を引っ込めようとしたけど、無理だった。全然手が動かない。

こんなときに思い知ってしまう。
龍は、男なんだって。

「・・・・・・・」

龍がようやく手を引いたときには、ソレはすっぽり私の指におさまっていた。

「・・・・・・・え
これ、指輪・・・?」

いや、聞かなくてもわかるんだけど。
私の指で光る指輪は、ピンクと緑の小さな葉っぱみたいなのがあしらわれていた。

「明日、勝つから。」


私の横で龍がたつ気配がする。


「勝って、今度の夏こそ甲子園連れてく。」



龍はまっすぐこっちを見ていってるんだろうと思った。

でもあたしは顔を上げられなかった。


「・・・じゃーな。明日、来れたらでいいから。」


遠くでドアの閉まる音がした。
徐々に遠ざかっていく龍の気配。



「・・・・・・・・・・・・なんだよ。」



あたしの呟いた言葉は、熱を持って指輪に吸われていった。
龍が触ってたとこが、熱い。




「行くに決まってんじゃん・・・・」





夏の足音が、あたしのすぐ横まで来ていた。


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| 君届小説 短編 | 2013-08-05 | comments:0 | EDIT | TOP↑

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